千葉県白井市根の内科・消化器科・外科・小児科 医療法人社団新成会 西白井クリニック

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ダイエット雑感1

「いわゆるダイエット」雑感

低インスリンダイエットなどのダイエット(食事療法)や、他の食事、運動、など、医師として、実際の経験者としての具体的な方法や、雑感を掲載予定、準備中です。

その前に、やってはいけないダイエット法。
現在、いろいろな、ダイエット法が蔓延しています。意味のある方法とないもの、やるべきではない方法を個人が選択しなければなりません。
しかし、一般に言われている、やってはいけない民間ダイエット法には大きく3種類に分けられます。

1)超低カロリーダイエット。非常に低いカロリーのメニューもしくは補助食品だけで、痩せる方法。
2)副作用のある薬品を用いて食欲を無くし、または、健康を害して、痩せる方法。
3)非常に小さな脂肪燃焼作用やダイエット機器を使用して、あたかも
 体重が見た目にも減るかのように説明して痩せる幻想を抱かせる減量法。

リバウンドも副作用も無い減量法は、今のところ、みあたりません。少しでも
副作用無く、健康的に痩せる方法を考えましょう。

「分かっているけど、体脂肪」

メリハリのあるボディーラインを持った理想的な体型、生活習慣病とは縁のない健康的な体を手に入れ、自信と、やる気にあふれる体調、ストレスは汗とともに体から出て行く、これが、フィットネスの目指す姿でしょう。そのため、運動とダイエット(食事療法)の実行を、何度、心に誓ったことでしょう?
しかし、心に誓っただけでは、体脂肪は消えません。体型をかたちどるべき筋肉に乏しいため体はブヨブヨになって、メリハリがなくなり、そのうえに、ロースハムのような皮下脂肪をたっぷり抱えて、臓器を内臓脂肪で覆いつくす。その結果、疲れやすく、やる気もおきず、腰が痛い、肩が凝る、膝にも負担がかかる。血圧が高くなり、胃腸の具合も悪く、人によっては、糖が出る。いろいろな体調不良を引き起こします。…なんてことは、誰でも、百も承知…ですよね。
「じゃあ、体脂肪を落とせばいいじゃないか。」
筋肉を増やして、基礎代謝をあげ、さらに、運動して、カロリー消費を上げる、食事を制限し、摂取カロリーを減らす。分かっているけど、体脂肪は減っていかない。どうしてでしょう?

「人類は脂肪がお好き?」甘いものは別腹?…別腹って、皮下にあるの?内臓の周りにあるの?

そもそも、脂肪はエネルギーの貯蔵庫として、その存在意義があるのです。大昔から、人類の生存は、飢えとの戦いでした。そのため、生存をかけ、栄養を蓄えておく術と、蓄えていく場所(いわゆる別腹です。)を作り上げてきたのです。ですから、皆様が、カロリーの高いもの、高脂肪のもの、甘いものなどが好きで止められないのは、生きていくための本能だといえるでしょう。
しかし、今の日本のように、飽食の時代のなかで、生存のためであるはずのこの本能が、逆に、私たちの健康を蝕み、生存を脅かすようになってしまいました。(まるで、自己免疫疾患みたいかな?…というのは大袈裟でしょうか…?)
この本能を断ち切って、皮下脂肪や、内臓脂肪を減らしていこうというのですから、それは、それは、並大抵のことではありません。
ここで、ごく単純ですが、なかなか皆様が受け入れてくれない基本的な方程式をご紹介します。

「新たな体脂肪(あまったカロリー)=(摂取カロリー)-(消費カロリー)」です。

当たり前だと思うのですが、なかなか認識されません。エネルギー保存の法則と無縁の体質の方には、ボディーメイクは不可能です。
しかし、この世の中にいらっしゃる圧倒的多数の方々にとっては、収入を減らし、支出を増やせば、貯金が減るのと同様に、食べた分のカロリー以上のカロリーを消費することで、体脂肪が減る、減量が可能です。

(1)筋トレ
カロリー消費は、筋肉で行われます。筋力トレーニングで、基礎代謝(眠っていても消費するカロリー)を上げる。筋トレ後は、約4時間基礎代謝が上がりっぱなしになりますし、筋量が増えれば、さらに、消費が増えます。自動車を思い出してください。走行時はもちろん、アイドリングだけでも、550ccのエンジンの車より、3000ccの方が、ガソリンを多く消費するのは、当然でしょ。

(2)有酸素運動
脂肪燃焼には、有酸素運動がいいようです。ジョギング、自転車、ウォーキングなどです。長時間、少なくとも、20分以上続けられるもの(出来れば、40分以上)。というのも、体脂肪がエネルギーとして使われるようになるのには、時間がかかるからです。運動開始から、20分ぐらいしてから、じわじわと、脂肪が燃え始めるといわれています。
…というのは、古い考え。最近では、有酸素運動の開始から約8分で、脂肪燃焼が始まることが分かってきました。それ以下の時間の運動では、酸素消費はあまりなく、無酸素運動と呼ばれます。基礎代謝を上げるための筋肉トレーニングなどはこれに当たります。さらにまた、最近では、今まで脂肪燃焼は起こらないといわれてきました無酸素運動など非常に短時間の運動でも、体脂肪が燃焼するといわれるようになりました。(それに、有酸素運動に比べて、わずかな脂肪燃焼であったとしても、カロリーを消費することに変わりはありません。)日常生活でも、こまめに体を動かすことが、シェイプアップには有効だということです。「時間がない」は、もはや言い訳にはなりません。

(3)ダイエット(食事療法)
運動と食事制限は、自転車の2輪です。運動療法だけでも、食事制限だけでも、効率がよくありません。 

(4)サプリメント
アミノ酸は害がなく、ボディーメイクに効果があると思います。効率よく脂肪を燃やしたり、ダイエットで不足するたんぱく質を速やかに補ったり、…ただし、アミノ酸がボディーメイクに意味があるのは、エクササイズをすることが前提です。運動なしのアミノ酸補給は、ただのカロリー摂取に他なりません。
でも、実は、豚も木に登ってしまいそうな、サプリメントはあります。しかし、これは医師としては、あまりお勧めしません…が、いずれご紹介します。

ECAスタック…これは効きます。体には毒ですが。

以前は、これがメインになったサプリメントが日本の薬局やスーパー、ネットでも簡単に手に入りました。今でも、個人輸入(あくまで個人の責任で、何があっても責任は取りませんよ、という姿勢です。)で、手に入ります。Eは、エフェドリン。代謝を亢進させ、体温を上げます。Cがカフェイン、これも、体温上昇が期待されます。これらを服用しているうちに薬に体が慣れてきて、効かなくなってくるのを防ぐのが、Aのアスピリンです。いずれも、胃腸障害の原因になりやすい薬物ですので、食欲減退、吐き気、消化吸収阻害の副作用も減量の一助となりそうです。ただ、一番問題なのは、エフェドリンの作用です。これは、心拍数を高め、血圧上昇作用、血管収縮作用があり、場合によっては、命取りにもなりかねない非常に危険な薬物です。健康と引き換えに減量しようとするようなものですので、紹介はしましたが、医師としては、絶対に勧めない薬物です。

食生活の改善太った方の食事行動にたいする認識について。

太った方は自分の食行動や生活習慣の悪いところをなかなか認識できず、「どうして痩せないんだろう?」といった疑問をお持ちの事が多いものです。特に、中年以降のふくよかな女性に多いのですが(最近は、男性にも多いようですが)、食生活に第三者から見れば、明らかに誤った認識を持った方が多いように思います。

具体的には、

?@「少ししかたべていない。」

摂取したカロリー(これは、患者様にはいつも言うのですが、日常生活では、必ず、口から入ったものです。)が、消費したカロリーよりも小さければ、必ず、脂肪は減ります。活動するのに足りないエネルギーを、主に体の中の脂肪から調達するからです。

?A「間食はしていない」

実際は食べているのに、認識していません。10時や、3時のお茶のときのお茶請けは、間食です。ほとんどのお茶請け、せんべいや、まんじゅうのも、カロリーがあることを、そろそろ認識してもいい頃です。

?B「水を飲んでも太る」

水では太りません。水で、脂肪は増えません。水を飲んだ後の体重増加は、消化管内や、体細胞内の必要な水分の増加(腎機能が犯されていないことが前提です)であり、体脂肪の増加ではありません。もちろん、糖分のたっぷり入った飲料水などでは、太ります。

実際、統計的には、肥満者に多く見られる食生活として、

不規則な食事時間
まとめ食い
早食い
ながら食い
大皿への一緒盛りの料理
夜食
などだそうです。

じゃ、どうしましょう。
(1)まず、一日4回体重を測り、口にいれたものすべてを日記に書きます。その上でなぜその時その食べ物を食べたのか、自分の生活になにかいやな事や変化がなかったかをあとで検証するのです。

夕食後の体重から寝る前の体重が増えていたら、間違いなく、必要の無い何かを口から(!!)食べているということです。それは間違った食行動であることを認識してください。

(2)食事の時間ではないのにむしょうに食べたくなる時などには、これは、他からのパクリですが、例えば、

食べたくなったら
1、5分間我慢する。
2、友人に電話する。(お友達にとっては、迷惑でしょうが)
3、運動をする。
4、本を読む。(食べ物の本はよくないでしょう)
5、どうしても我慢できなくなったらキュウリをかじる。

など、実行することを、自分自身に約束する。(約束は破っては、いけません)

単品ダイエット・超低カロリーダイエット朝食抜き・・1日2食は、相撲取りの食事みたいで、太りそう。

単品ダイエット

日本人が好んでする、単品ダイエット、すなわち、りんごダイエット、さつまいもダイエット、炭水化物ダイエットなどは、頑張れば、確かに一時的には、体重は減ります。しかし栄養素のバランスが悪く、満腹中枢をコントロールする物質の分泌や感受性に異常をきたしやすくなります(満腹を感じにくくなったりするかも知れません)。必要な栄養素の不足を来たし、精神的にも、肉体的にも、異常をきたすといわれています。リバウンドもしやすく、こうして体重が減った場合は、多くが筋肉を多量に失い、リバウンド時には脂肪だけで太ります。つまり、これを繰り返すうち、当初から体重は変わらないのに、体脂肪率だけがどんどん増えていくという結果になりますから、基礎代謝が減り脂肪燃焼が妨げられます(つまり、やせにくくなる)、体型も大きく崩れます。また、低エネルギー食品によるダイエットでは、貧血になりやすく、髪の毛が細くなり、脱毛、肌荒れ、むくみなどが起きやすくなります。

超低カロリーダイエット

超低カロリーダイエットは、肥満症や、糖尿病の人に医師の管理下で行うものであり、シェイプアップのために自分でするものではありません。最近では、超低カロリーダイエット用の治療食も進歩してきていますが、人体にはダメージが大きく、一般にはお勧めできません。一日1000Calから1200Cal以下のダイエットは、肥満の治療をしなければ、他の重大な障害を引き起こしかねない肥満患者様のみに、医師の指導の下行うものだと思ってください。

朝食抜きダイエット

朝の欠食が、日本人の将来の生活習慣病の増加を招くと、厚生労働省も予想をしています。脂肪燃焼の観点から言いますと、朝食前の飢餓状態のときに有酸素運動をすることで、先に使用すべき血液中の糖分やグリコーゲンがないので、エネルギー確保のため、すぐに脂肪燃焼に取り掛かり、有利だとする考えもあります。一方、そうした場合、朝の散歩程度なら大丈夫なのですが、せっかく作り上げた筋肉もエネルギー確保のために破壊され、基礎代謝の低下につながることが予想されます。
一方、朝食をとることで、体温が上昇し、朝から代謝が活発になります。朝食抜きでは、脳に供給されるエネルギーが不足するのは当然ですが、代謝が悪く、昼食でエネルギーを取り返すべく、食事の量が増えるため、血糖値に急激な上昇があり、そのため、脂肪細胞へのエネルギーの取り込みが盛んとなり、脂肪を溜め込みやすくなります。
ですから、脂肪をつけたくないスポーツ選手などは、一日の総カロリーはそのままでも、食事の回数を増やし、常に代謝を高め取ったカロリーを脂肪になる前に消費してしまう方法をとっています。それに対し、相撲取りなど、皮下脂肪を増やすために、食事の回数を減らし、脂肪を溜め込みやすいシステムをとっています。